Poker Sense

ホームゲームの癖は実際いくら損なのか:プリフロップの9つのリークに値段をつける

よくあるプリフロップの癖9つを、Poker Senseのトレーニングが基づく6人テーブルのソリューションと比べ、100ハンドあたりのビッグブラインド数で値段をつけました。一晩で一番高くつくのは、スーテッドなら何でもプレイする癖。1回あたりで一番高くつくのは、3-Betへの対応にまつわる癖です。

The Poker Sense Team読了時間:17分

今日のハンドをプレイする

どのホームゲームにも、おなじみの顔ぶれがいます。同じスートの2枚なら「スーテッドだから」とどんなレイズにもコールするプレイヤー。一度レイズしたら「もうお金を入れてるんだから」と決してフォールドしないプレイヤー。そして、本当に良いハンドでない限り、どんなレイズにもビッグブラインドをフォールドしてしまうプレイヤー。

どの癖が損をしているのか、テーブルの誰もが一家言持っています。私たちが欲しかったのは数字です。そこで、ホームゲームでいつも見かける癖を9つ取り上げ、それぞれをハンドのプレイ方法を定めた厳密なルールに落とし込み、Poker Senseがあなたのプリフロップの判断を評価するのと同じ6人テーブルのソリューションに照らして値段をつけました。

以下では、それぞれの癖のコスト、その測り方、そして次のゲームで仲間にこの数字を披露する前に読んでおいてほしい大きな注意点を1つ紹介します。

結論から

コストの単位はビッグブラインド(bb)、つまり2つの強制ベットのうち大きいほうの額で、ポーカーの標準的な単位です。$1/$2のゲームなら、1ビッグブラインドは$2です。「100ハンドあたり」とは、6人テーブルであなたに配られる100ハンドあたりという意味です。最後の列は、その癖が実際にあなたのプレイを変えた1回あたりの平均コストで、この記事の「1回あたり」の数字はすべてこうした平均です。個々のハンドではそれより多くも少なくもなります。

癖 100ハンドあたりの損失 プレイが変わる1回あたり
スーテッドなら何でもプレイする 3.24bb(±0.05) 0.26bb
エースなら何でもプレイする 1.62bb(±0.04) 0.30bb
3-Betに決してフォールドしない 0.66bb〜1.89bb 1.13bb
強いハンド以外はビッグブラインドをフォールドする 0.80bb(±0.01) 0.30bb
最初の2席からボタンと同じようにオープンする 0.78bb(±0.06) 0.11bb
クイーンのペア以上かエース・キング以外は3-Betにすべてフォールドする 0.46bb〜1.01bb 1.16bb
ボタンとスモールブラインドで強いハンドを待つ 0.43bb(±0.03) 0.13bb
スモールブラインドからはレイズにコールするだけ 0.27bb(±0.01) 0.32bb
クイーンのペア以上かエース・キングでしか3-Betしない 0.09bb(±0.02) 0.04bb

括弧内の数字は標準誤差1つ分で、推定値がどれだけずれうるかを示す尺度です。これと、低い数字と高い数字が並んだ2つの行については、次のセクションで説明します。スーテッドのエースはスーテッドでもありエースでもあるように、重なり合う癖もあるので、各行を足し合わせないでください。

値段のつけ方

Poker Senseは、あなたのプリフロップの判断を、6人テーブルで全員のスタックが100ビッグブラインド、レーキ(ポーカールームが各ポットから取る手数料)なしという条件のソリューションに照らして評価します。このソリューションを作ったのはソルバー、つまり誰にも負けないバランスのとれた戦略を計算するプログラムで、その仕組みはソルバーについての記事で説明しています。ソリューションは、対象とするフロップ前のすべての判断について、スターティングハンドごとに2つのことを記録しています。それぞれのアクションをどれくらいの頻度で選ぶかと、それぞれのアクションにどれだけの価値があるかです。その価値とは、そのアクションの期待値、つまりEVのことで、その判断を下したときの平均的な結果を、ハンドの残りがたどりうるすべての展開にわたってビッグブラインド単位で表したものです。

そうなると、癖に値段をつけるのは単純な算数です。私たちはそれぞれの癖を、どのハンドをどのアクションからどのアクションへ移すかという厳密なルールとして書き出しました。「エースなら何でもプレイする」とは、エースを含むハンドのうちソリューションがフォールドするものを、すべて代わりにレイズかコールするという意味です。そうしたハンドそれぞれについて、コストはソリューションのアクションのEVから癖のアクションのEVを引いたものです。そのうえで、各スポットに到達するハンドで平均をとり、6人テーブルでそのスポットが発生する頻度で各スポットに重みをつけ、結果を100ハンドあたりで示しました。

この方法について、知っておく価値のあることが3つあります。

癖は1つずつ単独で値段をつけています。 癖が変えるのは1つの判断だけです。その後は、あなたも他の全員も、すべてソルバーどおりにプレイします。実際のプレイヤーは、こうした癖を1つ持っていれば、たいてい他にもいくつか持っているものです。

どのEVにも標準誤差があります。 ソリューションのEVはシミュレーション、つまり各ハンドを最低1万回最後までプレイして得たものなので、どれも推定値で、その標準誤差がどれだけずれうるかを示します。私たちが癖を載せるのは、そのコストが標準誤差よりはるかに大きい場合だけで、表のどの癖もコストは標準誤差の6倍以上あります。

2つの癖には、低い推定値と高い推定値があります。 3-Betとはリレイズのことで、ビッグブラインドを1つ目のベットと数えたときの、そのハンドで3つ目のベットです。ソリューションからは、あなたのレイズにビッグブラインドがどれくらいの頻度で3-Betするかがわかります。一方、ほかの席から3-Betが入った後に、まだアクションの残っているプレイヤーがどうするかは含まれていないので、そうしたスポットについては発生頻度の上限しかわかりません。低い推定値は、ビッグブラインドの3-Betだけを数えたものです。高い推定値は、すべての3-Betをその上限の頻度で数えたものです。どちらも標準誤差は0.01bb以下です。その横の1回あたりの数字は、ビッグブラインドの3-Betに対するものです。

大きな注意点:相手はバランスのとれた戦略でプレイする

ここにある数字はすべて、ソルバーの戦略どおりにプレイし、あなたに合わせて調整することのない相手に対して、その癖がいくら損をするかです。あなたのホームゲームに、そんなプレイをする人は1人もいません。

これは大事な点です。何にでもコールしてくるプレイヤーに対しては、損が小さくなる癖もあれば大きくなる癖もあります。そして、特定のプレイヤーのミスにつけ込むためにプレイを変えるのはそれだけで1つの大きなテーマで、GTO vs 搾取的プレイの記事で扱っています。これらの数字は、強くバランスのとれたプレイを相手にしたときの各癖の値段として読んでください。癖があなたのプレイを良いポーカーからどれだけ遠ざけているかを測るには、妥当な物差しです。ただし、木曜の夜のいつものゲームでその癖がいくら損をするかの予測ではありません。

癖を1つずつ見る

スーテッドなら何でもプレイする

癖: 自分より前の全員がフォールドしたときはスーテッドハンドをすべてレイズし、1人がレイズしてほかの全員がここまでフォールドしているときは、ソルバーならフォールドするスーテッドハンドでもすべてコールします。

コスト: 100ハンドあたり3.24bbで、今回値段をつけた中で最も高くつく癖です。100ハンドにつき約12回あなたのプレイを変え、1回あたり0.26bbです。

スーテッドであることには価値があります。スーテッドとオフスートのハンドの記事で説明したとおり、スーテッドはハンドの勝つ見込みを数パーセントポイント押し上げ、それでボーダーラインのハンドのいくつかが良いハンドに変わります。とはいえ、ナイン・スリーをプレイする価値のあるハンドに変えるほどではありません。コストの大部分はレイズへのコールから来ています。ソルバーがフォールドするスーテッドハンドでレイズにコールすると平均0.42bb、自分より前の全員がフォールドしたときにそうしたハンドでレイズすると平均0.16bbの損です。

エースなら何でもプレイする

癖: 自分より前の全員がフォールドしたときはエースを含むハンドをすべてレイズし、1人がレイズしてほかの全員がここまでフォールドしているときは、ソルバーならフォールドするエースでもすべてコールします。

コスト: 100ハンドあたり1.62bb、プレイが変わる1回あたり0.30bbです。

エース・フォーのオフスート(スートが異なる2枚)のような弱いエースの問題は、ほかのエースです。エースのペアができたとき、レイズしたプレイヤーはエース・クイーンやエース・キングといった、より良いエースを持っていることが多く、待ち望んでいたペアが一番大きな損をもたらすハンドになってしまいます。ここでも高くつくのはコールです。ソルバーがフォールドするエースでレイズにコールすると平均0.52bb、自分より前の全員がフォールドしたときにそうしたエースでレイズすると平均0.11bbの損です。

3-Betに決してフォールドしない

癖: あなたがレイズし、1人がリレイズしてほかの全員がフォールドしたとき、あなたは必ず最低でもコールします。「もうお金を入れてるんだから」。

コスト: 100ハンドあたり0.66bb〜1.89bb。ビッグブラインドの3-Betに対してプレイが変わる1回あたり1.13bbです。

レイズに使ったチップは、もうあなたのものではありません。次に何をしようとポットの中にあり、問題はただ1つ、ここから3-Betにコールして利益が出るかどうかです。あなたがレイズする弱めのハンドでは、利益は出ません。誰がレイズし、誰が3-Betしたかによって、ソルバーならしないコールは平均0.63bbから1.66bbの損になります。表でこれより上にある癖ほど頻繁には起こりません。ビッグブラインドがあなたのレイズに3-Betしてくるのは、100ハンドに約1回です。

強いハンド以外はビッグブラインドをフォールドする

癖: ビッグブラインドにいて、1人がレイズしほかの全員がフォールドしたとき、最初にアクションする席、つまりアンダーザガン(UTG)からソルバーが少なくとも半分の頻度でレイズするハンドだけをプレイし、それ以外はすべてフォールドします。

コスト: 100ハンドあたり0.80bb。ソルバーならプレイするハンドをフォールドするたびに0.30bbです。

ビッグブラインドはカードが配られる前にすでに1ビッグブラインドを丸ごと出しているので、そこからレイズにコールするのはテーブルのどこよりも安く済みます。だからソルバーはビッグブラインドから非常に多くのハンドをプレイするのであり、それが私たちのブラインドのガイドの要点でもあります。ボタンからのレイズに対しては、ソルバーならプレイするハンドをフォールドするたびに平均0.26bbの損です。スモールブラインドのレイズに対しては0.44bbです。

最初の2席からボタンと同じようにオープンする

癖: 最初の2席、つまりアンダーザガンとハイジャック(その次の席)から、オープン(自分より前の全員がフォールドしたときに最初のレイズを入れること)を、ソルバーがボタン、つまりフロップ後に最後にアクションする席でするのとまったく同じように行います。

コスト: 100ハンドあたり0.78bb。ただし1回あたりはわずか0.11bbです。

1回あたりで見れば表の中で最も安いミスの1つですが、最も頻繁に起こるミスの1つでもあります。100ハンドにつき約7回、あなたのプレイを変えます。前のほうの席からの緩すぎるレイズ1回が、それだけで大きく負けることはめったにありません。テーブルを一周するたびに必ず踏む小さなリークで、それが積み重なって100ハンドあたり1ビッグブラインド近くになるのです。

クイーンのペア以上かエース・キング以外は3-Betにすべてフォールドする

癖: 決してフォールドしない癖の逆です。あなたがレイズし、1人がリレイズしてほかの全員がフォールドしたとき、エースのペア、キングのペア、クイーンのペア、エース・キング以外はすべてフォールドします。

コスト: 100ハンドあたり0.46bb〜1.01bb。ビッグブラインドの3-Betに対しては1回あたり1.16bbです。

1回あたりで見ると、3-Betにフォールドしすぎる損は、コールしすぎる損とほぼ同じです。「どうせいつも持ってるんだから」と、3-Betされるたびにジャックのペアをフォールドしてきたなら、ソリューションはそれに賛成しません。どの席から3-Betされても、ジャックのペアを決してフォールドしないのです。

ボタンとスモールブラインドで強いハンドを待つ

癖: ボタンやスモールブラインドで自分までフォールドが回ってきたとき、ソルバーがアンダーザガンからするのとまったく同じようにレイズします。

コスト: 100ハンドあたり0.43bb、1回あたり0.13bbです。

ボタンでは、あなたの後ろでアクションが残っているのは2つのブラインドだけで、スモールブラインドではビッグブラインドだけです。そこでのレイズはその場でポットを取れることが多く、ごく普通のハンドでも十分に利益が出ます。もっと良いハンドを待ってそれらをフォールドすれば、その利益を手放すことになります。ポジションについての記事で説明したとおり、席はカードと同じくらい重要です。

スモールブラインドからはレイズにコールするだけ

癖: スモールブラインドにいて、1人がレイズしほかの全員がここまでフォールドしている状況で、決してリレイズしません。ソルバーなら3-Betするハンドも、すべてただコールします。

コスト: 100ハンドあたり0.27bb、1回あたり0.32bbです。

スモールブラインドからコールすると、後ろにいるビッグブラインドに安い値段で参加させることになり、しかもハンドの残りではあなたが最初にアクションしなければなりません。3-Betすれば、レイザーはフロップを見たいならさらにチップを払わなければならず、フロップ前にポットを取れることもよくあります。

クイーンのペア以上かエース・キングでしか3-Betしない

癖: 1人がレイズしほかの全員がここまでフォールドしている状況で、3-Betするのはクイーンのペア以上とエース・キングだけで、ソルバーが3-Betするそれ以外のハンドはすべてただコールします。

コスト: 100ハンドあたり0.09bb、1回あたり0.04bbです。ほとんど気にならないほどの小ささです。

この癖はもう一度よく見る価値があります。3-Betブラフが重要でないと言っているわけではないからです。ソルバーは、3-Betするハンドの大半でミックス戦略をとります。3-Betすることもあれば、コールすることもあるのです。バランスのとれた戦略でプレイする相手に対しては、この2つの選択肢の価値はほぼまったく同じです。強くないハンドでのライトな3-Betの価値は、あなたを読みにくくすることにあります。実際のテーブルでは、クイーンのペア以上とエース・キングでしか3-Betしないプレイヤーは、いずれ見抜かれます。彼の3-Betが何を意味するかテーブルに知られると、相手は彼に払ってくれたはずのハンドをフォールドするようになり、彼の最強のハンドで勝てる額は小さくなります。私たちの方法は決して調整しない相手を前提にしているので、このコストは見えません。でも、あなたの仲間には見えます。

オープンリンプ:高くつくが、表には載せていない

オープンリンプ、つまり自分より前の全員がフォールドしたときにビッグブラインドをただコールするのは、どのホームゲームでも一番よく見る癖で、しかも高くつく癖です。バランスのとれたプレイに対しては、スモールブラインド以外の席で、リンプの価値が同じハンドでのレイズとフォールドのうち良いほうに並ぶことはほとんどありません。だからこそ、一番手でのリンプが許されているソルバーでも、そうした席ではめったにリンプしないのです。とはいえ、リンプがいつも損をするわけではありません。エースのペアでリンプしても、たいていはお金を勝てます。ただ、レイズしていれば勝てた額より少ないだけです。その理由はリンプについての記事で説明しています。

これを表に載せていないのは、その値段がほかの全員に左右されるからです。リンプがいくらの損になるかは、テーブルのほかのプレイヤーが次に何をするかで決まります。あなたの後ろで誰がレイズするか、何人がついてくるか、そしてその大人数のポットがフロップ後にどう展開するか。3人以上のポットはソルバーにとってポーカーで最も難しい部分で、Poker Senseのトレーニングが基づくソリューションは、一番手でのリンプをどの席でも完全に除外しています。リンプのEVがなければ引き算のしようがなく、裏付けのない数字を載せるつもりはありません。

数字が語ること

小さくて頻繁な損は、大きくてまれな損より高くつく。 1回あたりで見れば、3-Betに決してフォールドしない癖は、スーテッドなら何でもプレイする癖の4倍以上の損です。しかし、スーテッドの癖は100ハンドにつき約12回あなたのプレイを変えるので、3-Betの癖の高い推定値である100ハンドあたり1.89bbでさえ、スーテッドの癖の3.24bbを大きく下回ります。$1/$2なら、100ハンドあたり3.24ビッグブラインドは、100ハンドごとに約$6.50です。

コールはオープンより高くつく。 スーテッドハンドでもエースでも、コストの大半はレイズへのコールにあり、平均すると1回のコールは余分なオープン1回の2〜5倍の損になります。自分より前の全員がフォールドしてあなたがレイズすれば、後ろの全員もフォールドする可能性があります。レイズにコールするときは、すでに強さを示したプレイヤーを相手にお金を入れているのです。

どちらの方向にもコストがある。 3-Betに決してフォールドしない癖と、ほぼすべての3-Betにフォールドする癖は、1回あたりのコストがほぼ同じです。1つのリークを直そうとして逆のリークに走っても、直したことにはなりません。

Poker Senseの立ち位置

この記事に出てきたスポットは、自分より前の全員がフォールドしたときのレイズから3-Betへの対応まで、すべてPoker Senseがトレーニングで配るもので、判断した瞬間にこれと同じソリューションと照らし合わせて評価されます。評価が意外だったときは「なぜか聞く」をタップすれば、ソルバーがその席からなぜそのハンドをそうプレイするのかを、コーチが説明してくれます。プリフロップのトレーニングは無料プランで利用でき、1日20ハンドと3回のコーチング会話がついています。

まとめ

一晩で最も高くつく癖は、テーブルを一周するたびに出てくるもの、つまりスーテッドなら何でもプレイする癖です。1回あたりで最も高くつくのは3-Betへの対応にまつわる癖で、フォールドしなさすぎても、しすぎても同じです。そして、最もバランスを欠いて見える癖、つまりライトな3-Betをしない癖は、バランスのとれた戦略でプレイする相手に対してはほとんど損をしません。その代償を払うのは実際のテーブルで、あなたの仲間が気づいたときです。

ここにある数字はすべて、決して調整しないバランスのとれた戦略の相手に対する値段で、それぞれの癖を単独で測ったものです。それでも、次のゲームまでに1つだけ直すなら、これにしてください。ソルバーならフォールドするスーテッドハンドや弱いエースでは、レイズにコールするのをやめましょう。

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